今夜は眠りたい
ハードボイルド追跡劇
人数 | 4人 |
時間 | 30分- |
ジャンル | 対戦人探しゲーム |
作者 | タカダタダタカ |
- 概要
- このゲームは
- プロローグ
- 登場人物
- ルール
- 使うもの
- プレイヤーカード
- ヒロインカード
- マップカード
- 遺言マーカー
- ゲームの準備
- マップを用意
- 役割の決定
- 遺言マーカーのセット
- 初期配置
- ゲームの進行
- 各プレイヤー行動フェイズ
- ヒロイン移動フェイズ
- ターン終了フェイズ
- プレイヤーキャラクターの固有能力
- <殺し屋 金子虎一(かねことらいち)>
- <逃がし屋 青木龍二(あおきりゅうじ)>
- <サラリーマン 須崎雄三(すざきゆうぞう)>
- <刑事 玄馬四朗(げんばしろう)>
- Q&A
- コメント
概要
このゲームは
このゲームは「ある事件」の重要なカギをにぎる<ヒロイン>を巡って、立場の異なる
4人の男たちがそれぞれの目的のために奔走する対戦型<人探し>ゲームです。
プロローグ
かつて政界を影から支配する魔王と恐れられた男、堅杉巌(かたすぎげん)。
晩年は身寄りのない子供を集め自らの知識や技術や人脈を引き継がせることに注力。
現在もなお彼の後継者たちが数多く現職に就いている。
その魔王が、死んだ。
入院先の病室で何者かに射殺されたのだ。しかし事実は隠蔽された。
彼は最後の晩「今夜は眠りたい」とだけ告げて人払いを命じたという。
堅杉はなぜ死んだのか。自らの命と引き換えに何を葬り、何を遺そうとしたのか。
様々な思惑と謀略が絡み合うその中心に<遺言>と呼ばれる3つの文書があった。
政財界を根底から揺るがしかねない秘密が記されているという、魔王の遺言。
他愛のない噂と一笑に付すにはあまりに恐ろしく、そしてあまりに甘美な秘密。
消さねばならない、何としても!
守らねばならない、何としても!
暴かねばならない、何としても!
やがて<遺言>を求める者たちの視線は1人の女性に集まっていく。
堅杉が集めた子供たちの中で唯一、政界に身を置かなかった者。
彼の後継者たちが誰ひとりとして政治的接点を持たない人物。
彼女の名は新志七瀬(あたらしななせ)。
ある決意のもと動き出した彼女を、追跡者たちは見逃さなかった。
ほどなく追い詰められる七瀬。だが、いかなる運命のいたずらであろうか。
彼女の窮地を救ったのは1人の冴えないサラリーマンであった。
そつなく仕事はこなすけれど、幼いころに芽生えたほのかな恋心をぼんやりと
引きずりながら惰性のようにに過ごす日々。駅前のコンビニで買ったカップ酒と
つまみを片手に誰も待ってない暗いアパートに独り帰るその道中。
追われる女性の姿に遠い面影がフラッシュバックした瞬間。嗚呼まさにその瞬間。
懐かしきその名を呼んで手をさしのべ、しっかりつかんで引き寄せざまに担ぎ上げ。
彼女の悲鳴にも追跡者たちの怒号にもまったく耳を貸さず後ろも見ずに駆け出した。
男、須崎雄三(すざきゆうぞう)。この再会を運命と信じ走る!走る!!
登場人物
<サラリーマン 須崎雄三(すざきゆうぞう)>
平凡なサラリーマン。ヒロインの幼馴染。
ひょんなことからヒロインと再会し、彼女を助けて行動することに。
<逃がし屋 青木龍二(あおきりゅうじ)>
裏社会で名の知れた一流の逃がし屋。彼の請け負う業務は多くの場合
「強制的に逃げてもらう」ことで、その手段は主に拉致と監禁である。
<刑事 玄馬四朗(げんばしろう)>
「ある事件」の真相を追い求める刑事。ヒロインが隠している情報
(3つの<遺言>)を狙っていて、目的のためなら手段は選ばない。
<殺し屋 金子虎一(かねことらいち)>
傭兵として数多くの紛争に参加し、いくつもの死地を乗り越えた狙撃の名手。
「ある事件」に関する仕事の「仕上げとして」ヒロインの命を狙う。
<ヒロイン 新志七瀬(あたらしななせ)>
「ある事件」の真相が隠された3つの<遺言>の所在を知る唯一の人物。
それらすべてをこの世から消し去る事が、彼女に託された本当の遺言である。
ルール
使うもの
このゲームは<セブン>カードの一部を使用します。
プレイヤーカード
各プレイヤーが演じるキャラクターの移動できる場所と
<現在いる場所>に関する情報を表すカードです。
各プレイヤーはこれらのカードを手札とします。
<5>のカード5枚・・・<逃がし屋>のプレイヤーカード
<6>のカード6枚・・・<刑事>のプレイヤーカード
<8>のカード6枚・・・<サラリーマン>のプレイヤーカード
<9>のカード5枚・・・<殺し屋>のプレイヤーカード
ヒロインカード
ヒロインの<現在いる場所>に関する情報を表すカードです。
<7>のカード7枚
マップカード
登場人物たちが行動する<街>の様々な場所を表すカードです。
<4>と<11>から各スート1枚ずつ、計7枚
遺言マーカー
ヒロインが探し求める<遺言>の入手状況を表すカードです。
<ハートのA>、<コインの10>、<棺のK>、の3枚
ゲームの準備
マップを用意
全員からよく見える位置に7枚のマップカードをスート番号順に並べます。
これはゲーム中、登場人物たちが行動する<街>を表すマップになります。
※スート番号とは?
<セブン>カードの中央に描かれたイラストに隠されている数字のこと。
このゲームではスートが場所を表し、スートの番号はその位置関係を示します。
<ハート(I)>・・・ヒロインの自宅
<たまねぎ(II)>・・・ヒロインの職場であるレストラン
<本(III)>・・・図書館
<コイン(IV)>・・・銀行
<勲章(V)>・・・警察署
<砂時計(VI)>・・・駅
<棺(VII)>・・・墓地
※ヒロインの自宅と墓地はとなりあわせにあるものとして扱います。
マップカードを円形に並べるとわかりやすいかもしれませんね。
役割の決定
各プレイヤーは自分の役割を選んでプレイヤーカードを手札として受け取ります。
サラリーマンプレイヤーはヒロインカードと遺言マーカーを受け取ります。
遺言マーカーのセット
サラリーマンプレイヤーは遺言マーカー3枚を全員からよく見えるように
縦置きで並べます。<棺のK>だけは表向きで、残りの2枚は伏せておきます。
初期配置
各プレイヤーは手札から任意の1枚を選び手もとに伏せておきます。
このカードは<その登場人物が現在いる場所>を表しています。
サラリーマンプレイヤーは
ヒロインカード7枚のうち1枚を選び手もとに伏せておきます。
このカードは<ヒロインが現在いる場所>を表します。
残り6枚のヒロインカードは他のプレイヤーに2枚ずつ配り
それぞれの手札に加えます。
これでゲームの準備は整いました。
ゲームの進行
このゲームは各プレイヤーが手順(<ターン>と呼ぶ)を繰り返して進行します。
誰か1人が勝利条件を達成するか、サラリーマンプレイヤー以外の3人が
ゲームから脱落した時点でゲームは終了。
ターンは以下の1~6の小手順(<フェイズ>と呼ぶ)から成り、順に進行します。
1.<殺し屋>行動フェイズ
2.<逃がし屋>行動フェイズ
3.<サラリーマン>行動フェイズ
4.<刑事>行動フェイズ
※行動フェイズの順番は登場人物の名前を参考にして下さい。
5.ヒロイン移動フェイズ
6.ターン終了フェイズ
各プレイヤー行動フェイズ
各プレイヤーは以下のうち、任意の行動を最大2つ行うことができます。
1つだけ、あるいはまったく行わずに行動フェイズを終了することもできます。
(その場合は「行動を終了します」と宣言してください。)
同じ行動を2回行うことはできません。
◆情報収集
自分の手札を任意のプレイヤー1人に最大3枚まで手渡し
そのプレイヤーの手札に加えてよくシャッフルしてもらいます。
そこから渡した枚数と同じ枚数だけカードを引いて自分の手札に加えます。
◆徒歩で移動
各プレイヤーは自分の手もとに伏せたプレイヤーカードを手札に戻し、
代わりに手札から自分のプレイヤーカードを1枚伏せます。
新たに伏せるカードは「手札に戻したカードの1つ隣の場所」を表す
(つまりスート番号が1多いか少ない)カードでなくてはいけません。
例:図書館<本>から徒歩で移動できるのは
職場<たまねぎ>、銀行<コイン>の2箇所です。
◆タクシーで移動
各プレイヤーは自分の手もとに伏せたプレイヤーカードを全員に公開したあと
手札に戻し、代わりに手札から自分のプレイヤーカードを1枚伏せます。
新たに伏せるカードは「手札に戻したカードの1つまたは2つ隣の場所」を表す
(つまりスート番号が1または2多いか少ない)カードでなくてはいけません。
※サラリーマンと刑事はタクシーを使うと
徒歩では立ち入れない場所を通過して移動できます。
例:図書館<本>からタクシーで移動できるのは、職場<たまねぎ>
銀行<コイン>、自宅<ハート>、警察署<勲章>の4箇所です。
◆アタック
手もとに伏せたプレイヤーカードを全員に公開し「アタック」と宣言すると
自分が演じる登場人物の<固有能力>を使用することができます。
勝利条件達成のための布石や、他のプレイヤーへの妨害として役立ちます。
(詳しい内容は「プレイヤーキャラクターの固有能力」にて後述します)
◆チェック
手もとに伏せたプレイヤーカードを全員に公開し「チェック」と宣言すると
自分が演じる登場人物の勝利条件を満たすためのチャレンジを行えます。
(詳しい内容は「プレイヤーキャラクターの固有能力」にて後述します)
成功すればゲームに勝利できますが、失敗すれば即ゲームから脱落となります。
状況を見極めて、慎重に、大胆に、勝負をかけましょう。
ヒロイン移動フェイズ
サラリーマンプレイヤーは全員の手札からヒロインカードを受け取ります。
伏せていたヒロインカードをそこに加え、新たに任意の1枚を伏せます。
これが次のターンのヒロインの居場所になります。
新たに伏せるカードは「手札に戻したカードの1つ隣の場所」を表す
(つまりスート番号が1多いか少ない)カードでなくてはいけません。
ターン終了フェイズ
次のターンをはじめる準備をします。
全員が自分の手札にあるプレイヤーカードを元の持ち主の手札に返します。
各プレイヤーは手札から任意の1枚を選び、手もとに伏せておきます。
このカードは次のターンのその登場人物の居場所を表しています。
新たに伏せるカードは「手札に戻したカードの1つ隣の場所」を表す
(つまりスート番号が1多いか少ない)カードでなくてはいけません。
同じ場所に留まり続けることはできないことに注意!
※任意同行中のプレイヤーは
新たに伏せるカードを<警察署V>にしなければなりません。
(任意同行中になったターンと1回休みのターンで、合計2回)
※このターンに連れ去られていたプレイヤーは
新たに伏せるカードを逃がし屋プレイヤーに選んでもらいます。
手札をあずけて1枚を伏せてもらったあと、手札を返してもらいましょう。
伏せるカードは「前ターンの居場所に関係なくどこでもOK」です。
サラリーマンプレイヤーは
残り6枚のヒロインカードを他のプレイヤーに2枚ずつ配ります。
各プレイヤーはそれを手札に加えます。
これで次のターンの準備が整いました。
プレイヤーキャラクターの固有能力
<殺し屋 金子虎一(かねことらいち)>
プレイ順:1番目
移動可能エリア:9のカード(図書館、銀行、警察署、駅、墓地)
勝利条件:ヒロインの居場所を突き止め、狙撃する。
アタック:警告
任意のプレイヤーを指名します。
指名されたプレイヤーは自分の手もとに伏せたプレイヤーカードを確認します。
スートが殺し屋プレイヤーの公開したカードと同じか1つ隣だった場合は成功。
指名されたプレイヤーは伏せたカードを全員に公開します。
このターン中の行動フェイズを行えません(1回休み)。
そうでなかった場合は失敗。殺し屋プレイヤーの行動フェイズは終了となります。
チェック:狙撃
サラリーマンプレイヤーは自分の手もとに伏せたヒロインカードを確認し、
そのスートが殺し屋プレイヤーの公開したカードと同じか1つ隣だった場合
狙撃は成功。ヒロインカードを公開し、殺し屋がゲームに勝利します。
そうでなかった場合、狙撃は失敗。殺し屋プレイヤーはゲームから脱落します。
<逃がし屋 青木龍二(あおきりゅうじ)>
プレイ順:2番目
移動可能エリア:5のカード(自宅、職場、図書館、銀行、警察署)
勝利条件:ヒロインの居場所を突き止め、身柄をおさえる。
アタック:連れ去り
任意のプレイヤーを指名します。
指名されたプレイヤーは自分の手もとに伏せたプレイヤーカードを確認します。
スートが逃がし屋プレイヤーの公開したカードと同じだった場合は成功。
指名されたプレイヤーは伏せていたカードを全員に公開したあと、
逃がし屋プレイヤーの手札に加えます。
※この状態を<連れ去られている>と呼びます。
連れ去られているプレイヤーはこのターン中、他のプレイヤーからの
<アタック>や<情報収集>の対象になりません。
殺し屋以外はこのターンの行動フェイズを行えません(1回休み)。
スートが同じでなかった場合は失敗。逃がし屋プレイヤーはペナルティとして
次のターン行動フェイズを行えません(1回休み)。
チェック:逃がし
サラリーマンプレイヤーは自分の手もとに伏せたヒロインカードを確認し、
そのスートが逃がし屋プレイヤーの公開したカードと同じだった場合
逃がしは成功。ヒロインカードを公開し、逃がし屋がゲームに勝利します。
スートが同じでなかった場合、逃がしは失敗。
逃がし屋プレイヤーはゲームから脱落します。
逃がしが成功の場合でもサラリーマンプレイヤーは阻止を試みることができます。
サラリーマンが任意同行中でもなく連れ去られてもいない場合、手もとに伏せた
プレイヤーカードを公開できます。それが公開されたヒロインカードと同じスート
だった場合、逃がしは失敗。逃がし屋プレイヤーはゲームから脱落します。
<サラリーマン 須崎雄三(すざきゆうぞう)>
プレイ順:3番目
移動可能エリア:8のカード(職場、図書館、銀行、警察署、駅、墓地)
勝利条件:3つの<遺言>を集めてヒロインを駅から逃がす。
(可能であれば一緒に逃げる)
アタック:遺言を手に入れる
遺言マーカーと同じスートの場所にサラリーマンまたはヒロインが
いる状態でアタックを行うと、そこに隠された遺言を手に入れます。
該当する遺言マーカーを横倒しにします。
※ただし、3つある遺言のうち<墓場>を最初にアタックしなければなりません。
チェック:良い旅を
遺言マーカーが3枚とも横倒しになっている場合にのみ有効です。
サラリーマンプレイヤーは自分の手もとに伏せたヒロインカードを公開します。
そのスートが<駅VI>だった場合、サラリーマンがゲームに勝利します。
サラリーマンが任意同行中でもなく連れ去られてもいない場合
手もとに伏せたプレイヤーカードを公開できます。
それが公開されたヒロインカードと同じスートだった場合
ヒロインと一緒に逃げることができました。
非の打ちどころのないハッピーエンドです。
そうでなかった場合、彼の今後の人生は暗いものとなるでしょう。苦い勝利です。
<刑事 玄馬四朗(げんばしろう)>
プレイ順:4番目
移動可能エリア:6のカード(自宅、職場、図書館、銀行、警察署、駅)
勝利条件:ヒロインが<遺言>を集めた後、居場所を突き止め身柄をおさえる。
アタック:任意同行
任意のプレイヤーを指名します。
指名されたプレイヤーは自分の手もとに伏せたプレイヤーカードを確認します。
スートが刑事プレイヤーの公開したカードと同じだった場合は成功。
指名されたプレイヤーは伏せていたカードを全員に公開したあと、
刑事プレイヤーの手札に加えます。
※この状態を<任意同行中>と呼びます。
任意同行中のプレイヤーは次のターン行動フェイズを行えません(1回休み)。
次のターン中、刑事プレイヤー以外からの<情報収集>の対象になりません。
また、刑事を含むすべてのプレイヤーからの<アタック>の対象にもなりません。
任意同行中の状態は、次のターンが終わった時点で解除されます。
スートが同じでなかった場合は失敗。刑事プレイヤーはペナルティとして
次のターン行動フェイズを行えません(1回休み)。
チェック:参考人確保
遺言マーカーが3枚とも横倒しになっている場合にのみ有効です。
サラリーマンプレイヤーは自分の手もとに伏せたヒロインカードを確認し、
そのスートが刑事プレイヤーの公開したカードと同じだった場合
参考人確保は成功。ヒロインカードを公開し、刑事がゲームに勝利します。
逃がし屋のチェックと異なり、サラリーマンプレイヤーは参考人確保を
阻止することはできません。
スートが同じでなかった場合、参考人確保は失敗。
刑事プレイヤーはゲームから脱落します。
Q&A
コメント
- 最終更新:2019-05-10 18:51:35